スポンサーサイト 

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

小説 vs 映画 ノルウェイの森 

先日、アムステルダムの映画館で邦画“ノルウェイの森”を
上映していると聞いたので見てきました。

車で片道3時間、Filmtheater Cinecenter b.v.という映画館です。

蘭題は“Norwegian Wood”、日本語音声、蘭語字幕。
大人一名6ユーロと安いです。
100人ちょっと入りそうな小規模シアターでしたが、ほぼ満席。
遅れて入ったので、かなり煽り気味の最前列席に座ることに。
日本人かな?と思われる人が、ちらほらいました。

総じての感想は、優良可判定では“可”でした。




・・・・・・・・・
・・・・・・
・・・



もう十年ほど前になるのでしょうか。

一時期、一人の作家をターゲットに決めて、
その作家の作品を集中的に読むことに嵌った時期があり、
村上春樹に白羽の矢が立ちました。

本屋で見た赤と緑の対称色が印象的な表紙で、
タイトルも聞いたことがあったので、
なんとなく手にした本がノルウェイの森でした。

本の内容は既に殆ど忘却の彼方にありますが、
読後に、非常に良い作品であったと
印象を得たことを思い出しました。

あくまでも、薄れた記憶を基にした個人的意見ですが、

作品全体が、
色で言うと、灰色に少しパステルカラーを混ぜた様な感じで、
ペシミズムとリビドーに溢れていて、
それらが、危険かつ魅力的に思える雰囲気に包まれています。

繊細で人間的で放って置けないような登場人物が、皆、
作品を通し、高きより低きに流れる様子に、
強いシンパシーと同時に畏れを抱きます。
特に、
サナトリウム?的な場所にいた女性(レイコさんのこと)が、
主人公に投げかける言葉、加えて、歌と音楽(主に洋楽)が、
自分に向けられたような感覚、意味深長さ、歯痒さ。

作品を構成要素(人、時、場所)の不安定さが好みであり、
良い作品だった印象を与えたのだと思います。

以上の様な漠然とした記憶を以って、
敢えて思い出すこと無く、
過去の自分が持った印象に出会えることを期待し、
映画鑑賞に臨みました。


感想を“可”とした理由は、
その記憶との乖離、期待に対して不満足だったためです。
(ですので、私自身の記憶をベンチマークとする評価です)

最も残念だったのは、レイコさん。
個人的に記憶を甦らすキーパーソンと思っていたレイコさん。
もっとスポットを当てて欲しかったです。
伏線に成りきらない中途半端に過去を語るし、
ラストシーンとの間が埋まらない。
映画では、ただの変なヘルパーではないか?と誤解されそうです。

逆に良かったところは、ミドリ役。悪戯っぽさが良いです。
ミドリの歯に衣着せぬ卑猥な言葉は、
地元オランダ人にも受けていました。
こういうちょっと危なっかしいキャラクターは、好みです。
女優の水原希子さんは要チェックですね。

作品全体の昭和っぽさは好きでした。
私が生まれる前の時代設定なので、実際とは違うかもしれませんが。
監督の解釈も踏まえて。


最後に、見に行って良かったと思います。
色々と思いだせたことは確かですから。

蛇足ですが、
映画の中で何度も出てきた「もちろん」は
オランダ語で「Natuurlijk」だと覚えました。

Comments

Comment Post















管理者にだけ表示を許可する

Trackbacks

Trackback URL
http://leaf64.blog48.fc2.com/tb.php/628-e8301ed6

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。