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コンサートレポート 練習と本番との違いについての考察 

【はじめに】
今回、コンサートに出演することになりました。
このレポートでは、コンサートに臨む際の経緯・結果を
所感による表現だけでなく、定量的な評価を記すことを目的とします。

【コンサート参加の経緯】
動機はサークルメンバーの勧誘です。
選曲は、他薦によるものでしたが、
自分でも始めてのコンサートで弾いてみたいという気持ちはありました。

曲目
バッハ
パルティータ 第2番 シンフォニア ハ短調 BWV826

暗譜したての状態で、本番までは一週間の時間しかない状況でした。
その後の一週間は、可能な限りよい演奏ができるように練習をしました。

【コンサートの雰囲気】
一人(一組)5分間の演奏時間での、リレー形式コンサートです。
参加条件は、地域のピアノの演奏が出来るかた(幼児から大人まで)で、
出演人数は、50名弱の規模となりました。
年齢構成は、半分以上が子供でした。
主催者が「地域のピアノ教室」に声をかけたせいか、
○○教室(先生)の生徒として比較されるためか、
レベルが高い子供が揃っておりました。
一方、残りの大人たちは、
正真正銘「地域のピアノの演奏ができる方」が集まっていました。
演奏も、ピアノを楽しんでおられる方々という感じでした。
その大人の半分近くがサークルメンバーという、
顔見知りの多いコンサートとなりました。
聴衆側のマナーはよく、会場に雑音は殆どなかったです。
それらの雰囲気によって、演奏する側には、
プレッシャーとなり、逆にリラックスしたり、
表現をより顕著に伝えることが可能になりました。

【ピアノ】
YAMAHA CFⅢS (1100万円)
世界で公式ピアノと認められた最高の国産フルコンサートピアノ
このコンサートがピアノ開き(初演奏)となる。

【練習から本番まで】
バッハの曲を演奏したことがある人ならよく分かると思いますが、
ミスタッチが目立ちやすく、暗譜がしにくい特徴があります。
パルティータ2番シンフォニアは、
91小節で約2000の音符から成る曲です。

本番までの一週間の練習では、基本的に一曲通して演奏しました。
また、弱い点を部分練習の繰り返ししつつ、
本番で止まったときの演奏復元ポイントを設けていきます。
一日の最後には、録音をし、客観的に評価をします。
評価項目は、ミスタッチ回数と演奏時間です。
ミスタッチは、程度を以下のような3段階に分けてカウントしました。

ランクA:演奏の進行速度に影響を及ぼさない程度のミス
     曲を知っている人でないと、気づかないミス
ランクB:演奏の進行速度に影響するも、
     停止するには至らない程度のミス
     旋律に違和感を与える音のはずれ・タッチ
ランクC:演奏停止、もしくはやり直しとなったミス
ランクD:演奏の継続が不可能となるミス

演奏時間は、Grave Adagio, andante, allegroの3パートに分けて、
スプリットタイムを計測しました。


【ミスタッチについて】
本番までの、ミスタッチの数をプロットします。

misstouch


練習では、日をおうごとに、ランクCレベルのミスが減っています。
ランクAやBが一定以上なのは、
ランクCのミスがAやBに分散されたためと考えられます。
ただ、本番では、緊張のため、ミスタッチが非常に多くなりました。
これは、非常に残念な結果です。
ミスタッチのトータル数は、本番前日の約4倍となっています。
ただ、この4倍という数字は、
本番ではボロボロな演奏をしたと感じた割には小さな値です。
正直、本番のミスタッチを数えるとき、20倍くらい間違えたと感じていました。
その理由は、ランクCの数が20倍近く増えていることが考えられます。

以上より、以下の3点が言えると思います。

・練習によって、ミスタッチの程度はC→B→Aの順に低減する。
 Cには練習の効果が早い段階で反映されるが、
 BやAをなくすまでには相当の努力が必要。
・演奏者、おそらく聴衆側も、演奏の評価をする際、
 ランクCのミスタッチの数が支配的となる。
 あくまでも最終目標は、ミスタッチ=0だが、
 それが適わないとき、
 AやBを犠牲にしてでもCをなくすことがいい演奏と感じる。
・自分の場合、本番では3倍のミスをすると分かった。
 ランクCの数は20倍となっていた。
 練習時と比べて、演奏精度は30%ほどまで低下するが、
 達成感に関しては5%程度まで低下すると分かった。

この結論は、今後、ミスタッチの議論に活かそうと思います。
また、20倍という本番補正係数を、
経験によって低下させることが、課題となりました。

【演奏時間について】
以下に演奏時間のグラフを示します。

misstouch


目標は5分(300秒)以内でした。
練習によって、ちょうど5分の演奏をすることができるようになりました。
ただし、本番では、ミスが重なったため、396秒かかってしまいました。

次に、表現を変えて表示します。
以下は、総演奏時間に対して、
Grave Adagio, andante, allegroの3パートそれぞれに費やした時間の割合を表しています。

misstouch


この結果から、時間配分は演奏時間によらず、
ほぼ一定と分かります。
表現を抜きにして、音を出す難易度としては、
音符の密度が高いうえ、allegro(快速)である最後のパートが
圧倒的に難しいはずです。

このことから以下のことが言えると思います。

・緊張の上でのミスは、難易度・パートによらず一様に発生する。
・allegroパートが、音符が多くミス多発となったにもかかわらず、
 時間配分を一定に保てたのは、
 体内時計が、練習時・本番時でも普遍的であり、
 更に、その普遍性の維持は、
 演奏の復元ポイントを各所に設けていたことによって実現した。

と考えられます。

【今後】
停止しない演奏を心がける。
演奏復元ポイントを設ける。

【さいごに】
このレポートでは、本番の演奏を定量的に評価するために
ミスタッチや演奏時間に関しての考察を行いましたが、
実際は、数字では表せないことのほうがたくさんあります。

まず、ピアノですが、音・タッチともに理想でした。
確かに、自分のデジタルピアノに比べると、
定価は2桁違います。
が、自分の理想とする音色やタッチを求める場合、
それは、値段に比例して得られるものではありません。
これは、実に素晴しい出会いでした。
応答(レスポンス)が怖いほど良く、理想の音が出ます。
音については、演奏がスムーズでなかった分、
余計に意識したためか、今までで最高の音色での演奏となりました。

あと、かなり地味ですが、非常によかったのは、
椅子の高さの調節が絶妙にはまったことです。
これは、神様に感謝です。

最後に、このコンサートを通して、
ピアノ仲間と今まで以上につながりが強くなったこと、
新しい知り合いもできたこと、
思い出が出来たこと、
演奏レベルが集中的な練習で引き上げられたこと、
今後の課題が見えたこと、
などなど、得られたものは大でした。

また、“本番”の機会があれば、
積極的に参加したいと思います。

以上

Comments

恐れ入りましたm(__)m

こんにちは。コンサートお疲れさまでした。
素晴らしい!! さすが理系の方は違いますね!!
本当に恐れ入りました。

私は数字アレルギーですので(笑)数字で見えてくるものをあまり考慮したことがなかったので「へぇ~~!」の連続です。
練習で確実にミスが減少していく過程や 本番緊張によるミスが増加することなど・・・グラフに表すとこうなるのですか。興味深いですね。

>正直、本番のミスタッチを数えるとき、20倍くらい間違えたと感じていました。

そうなんですよね。本番では緊張してますから その時どんな演奏をしたのか よく覚えてないんですね。私も こないだの演奏はいつもの20倍くらい間違えたような感じがしているのですが 実際はどうだったのでしょう?

昨日 わぁ~ぃさんに本番の演奏CDをいただきました。
みなさんの演奏は聴いたのですが 怖くて自分のが聴けませんv-40
いっそ封印してしまおうか、と思ってましたが 私も勇気を出して自分の演奏聴いてみます。
で、失敗を次に生かせるように 研究してみよう。

KOHEIくん、どうもありがとう(*^-゚)v

今回、練習時間が1週間だったので、
一週間くらいなら続けられるかな~と思って、データを集めてみました。

なかなか練習の成果ってはっきりとわからないじゃないですか?
今回、グラフにして成果を目に見える形に表すことって大切だなと思いました。
結構やる気がでてきますし、うれしいものですね~

ちょっと大変ですが、
録音して、自分で聞いてみることを繰り返すと、
色々面白いことが見えてきます。

余裕だと思ってたところが、実はあまり上手く弾けてなかったり、
逆にいっぱいいっぱいなのに、不思議と上手く弾けてたり。

その自覚とのギャップが楽しかったりしますね~
ぜひ勇気を出して聴いてみてください!

なんか論文みたいですね。。すごい。

そうですね、音楽というのは
たいてい「ノラなかった」とか「思うように弾けなった」とかいう抽象的な感想が奏者、聴衆ともに大部分で、「はたしてその実態は?」というと「ニュアンス」というあいまいなものですね。
それはコンクールなどでコンマ何点(たまには同点で協議とかもあります)の差で当落が決まる一方で、
その数字の根拠にはっきりしたものがあるわけではない、という矛盾とも思える話にもつながるわけです。

自分を客観視するためには、こういう考察も必要かもしれません。
ミスタッチの回数を数えるなんてやったこともありませんけど、ヤル気向上には役立つかも。

また是非チャレンジしてみてください。

おそれまいりました

先日はお疲れ様でした。
すごいです。きわめて主観的なものだと思われやすい演奏の分析でもこのようなことが可能なのですね。ただなんとなく分析できそう、というだけではなくて実際に分析を行い、わかるような形に基準化、数値化、図式化することによって見えてくるものがあるんだと思いました。
そして私は。。。自分の演奏の時間をしっかり意識することからはじめます!(^^;

参考になります

グラフ見て、分析見て、参考になったことがあります。ひとつは、「ランクA、Bを犠牲にしてもランクCのミスを少なくする」ってことです。私は、今ドビュッシーの「月の光」を練習していますが、おおざっぱな文系人間の性格のせいか、つい「全体の曲作り」とか「聴いたときの雰囲気」に気をとられてしまいます。だから練習方法もいつも最初から最後まで通しで弾いて、うまく弾けるところが気持ちよく弾ければちょっと満足するので、つい弱点を見落としていました。
海の波を感じさせるところが、最初が成功率5割で、
中間部が、苦手な音をはずしても成功率3割、必ず間違えて弾きなおしているところもあるんです。これじゃ本番で弾けないなって思いました。まずは、そこを完璧にしてから、曲作りにうつったほうがよさそうですね。

あと、3つめのグラフの話も参考になりました。やはり復元ポイントは必要ですね。アレグロなんかは、もう瞬間的に反応しないといけないんだろうけど、逆に思考が働く前に体が動いてくれるのかもしれない。あの、なんていうか、ボロを出すかもしれないけど、
「反射」っていう行動は、刺激が脳まで行って命令を出す前に、延髄かなんかで、瞬間的な行動が起こされるとか聞いた気がするんだけど、(違う?違いそう!)私のイメージではそんな感じです。

面白い分析でした。自分の練習方法とか、本番前の準備とかに役立てたいと思います。おおざっぱだったから、クラシックをやり直すにあたり、いろいろ変えて行きたいんで。ありがとございました!

KOHEIさんも頑張って!次はステップですか?

なんか似てる…

KOHEI君、先日はお疲れさまでした。
お望みのブツ(笑)、いずれ、どうぞごらんくださいね。

このように、事実の分析と問題点への対応を整理したりするところ、うちの(理系の)ダンナとすごく似てる!って思いました。
彼も楽器をやりますが、以前、ある本番でうまくいかなかったとき
、すぐに自分の失敗の分析と次への対策をたてて文章化してました。(グラフまでは書かなかったけど)
エンジニアの性分、ですかね~~(違ってたらすみません)

ちなみに、対策というか演奏がうまくいっているかどうかの判断は、意外に感覚的で、
ひとつの基準は、「私が家で、無意識にメロディーをくちずさむようになるかかどうか」なんですって(笑)

分析もたまにはいいよね

>ようこさん

今回は、ようこさんとおなじく、
演奏に点をつける評価にて疑問があったから、
比較的わかりやすく、ミスタッチ回数と演奏時間に着目したわけです。

結果、記事で書いたように、
ミスタッチや演奏時間に関しては、色々なことが見えてきました。
今後は、“表現”をどう“客観的に”評価するかが課題ですね。

主観的というなら、やっぱ、ノリでしょうw
ノリってやっぱ大切ですよ~

ノってるってことは、
自分のイメージした音がピアノから発せられて、
かつ、
その音に逆にノっているわけですよね~

余裕度が違います。
理想の音が出ています。
自分もノっています。

多分、そんな演奏をしている人には、
聴衆側も惹き付けられるでしょう

例えば、コルトーとかは、
ミスタッチもするけどそれ以上の聴衆を引き込む力があったっていうじゃないですか。
(動画が見たくなった・・・)
他にもこういうタイプのピアニストっていっぱいいますよね。

記憶に残るピアニスト!

とか、

エンターテイナー的ピアニスト!

とか?

見ているだけで面白い。
聴くとなおいっそう良い。

そういうものに、わたしはなりたい。

>のここさん

演奏時間に注目するのは、
演奏時間を気にしないといけないときだけでいいんじゃないですか?
いっつもやってたらシンドイですよね。
もちろん、自分は普段全くやってません。

今回のコンサートでののここさんのモーツァルトは、
とってもいい感じでしたよ。
のここさん自身、演奏が速くなったと思っているかもしれませんが、
自分には疾走感のある演奏に聴こえました。

演奏時間と聴こえ方の相関を考えてみるのもいいですね。
どの速度が自分の理想か・・・
(きちんと弾けるようになるのが前提ですがw)

>hiroさん

「月の光」、、、いいですねぇ~
自分もいつかチャレンジしてみたい曲です。

「全体の曲作り」とか「聴いたときの雰囲気」を考えることって、
とっても大切なことじゃないでしょうか。
これらを意識してなかったら、
例えどんなにすごい技術があったとしても、
曲の中でバランスがとれてない、
表現に一貫性がない、、、
などなど、
チープな演奏になりがちかと思います。

曲全体を構成するのは、
パートがあって、フレーズがあって、小節があって、
一つ一つの音があって、、、
家みたいに基礎から作らないといけませんよね。
作るときは、完成図を意識しつつ・・・

難しいです。
まずは、できそうなところから順にクリアするのが
一番近道なんでしょうね。

hiroさんなら
自分みたいにオーバースペックな選曲
+
強引な(自己主張の強い)表現
に成るようなことにはならないでしょう
でも、どうしても弾きたい曲があったら、
ちょっと背伸びしてでもチャレンジしてみるのもいいかも?です。

復元ポイントって大切ですよね~
ほら、パソコンだって、調子が悪くなったら、
復元ポイントまで戻すじゃないですか?
(って、わかるかな?)
ちなみに、復元ポイントって言葉は、
パソコンの「システムの復元ポイント」から頂戴した表現ですw

あると便利です。
とりあえず、そこから再スタートできるからです。
自分の場合、
部分練習しつつ復元ポイントを作成しているので
そこまで意識してないですが・・・
やっぱ、頭が真っ白になったときに助けになりますよね。
ちなみに、酔っ払ってるときは、
復元されないどころか無限ループに陥ることがありますがw

ステップ、チャレンジしようかな?
と、迷ってるくらいならやれ!ですかな?

と、迷ってますw

>すのーさん

お望みのブツ・・・ 首を長くして待っていますよ!
ようこさん、自発的ラチってことで。
すのーさんもよろしければw

だんなと似てますか?
眼鏡かけたらもっと似てるかも!?
多分、分析好きにエンジニアは多いとは思いますが、
エンジニアだから分析好きというのは必ずしもそうじゃないと思います。
だって、自分の周りには大雑把な人が多いですかね~
エンジニアかつ血液型A型だったら分析好きかもね!
自分の場合は、
エンジニアかつA型かつピアノ好き
であったわけですw

無意識にメロティーを口ずさむようになるか・・・ですか。
確かに、それはあるかも!
ただ、バッハの多声になってくると、口ずさめない・・・
そのときは、脳内音楽ですw
例え、仕事中だろうと運転中だろうと、
脳みその10%くらい、脳内音楽に使われてることがしばしば・・・
さらにエスカレートしたら、
口ずさむはもちろん、指がうごいたり、指揮したりと、
アブナイやつですね~

つづき

だんなはエンジニアかつO型かつ音楽好きです。
血液型はあまり関係ないのかもね(笑)これも要分析?
ちなみに、私はバッハでもくちずさみます。
口でうたえない声部はもちろん脳内で(笑)

例のブツ、今週中に届けておく予定なので、自発的ラチされてゆっくりごらんください。
一緒にみたいところですが(LDプレイヤーをすっかり片付けてしまったので)その頃でかけるのでちょっと無理かな?

ありがとうござい!

確かに要分析ですね~e-68
自分で言ってなんですが、
多分、血液型は関係ないでしょう・・・

例のブツ、、、
か な り 楽しみにしておきます!
ようこさん、LDプレーヤーヨロシクですe-466



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